
にじのひろば - 2013年8月掲載

ノアおじいさんは500歳を過ぎていて、ぶどう畑を作っていました。神様がノアに造るよう命じられた箱船は、長さ132m、幅22m、高さ13.2m。この中にノアの家族とすべての生き物が2匹ずつ入ります。
ノアは神様の言われたとおりに一つ一つ行いました。ノアは神様を信じていました。ただ一つ一つ、神様の御業の素晴らしさを見たのです。箱船の中は平安でした。
私たちの神は、天におられ、その望むところをことごとく行われる。ノアが生まれた時、お父さんは「主がこの地をのろわれたゆえに、私たちは働き、この手で苦労しているが、この私たちに、この子は慰めを与えてくれるだろう。」と言いました。
ノアは大洪水の後、350年生きて、950歳で天へ召されました。
ノアの一生はいつも神様といっしょ。そして今も、天国でイエス様と一緒にいます。
加藤潤子
この絵本をめくりながら
絵本制作者 武市八十雄
「ノアおじいさんって、ほんとうにいいお顔ね。神さまと仲良しだったのって、よーくわかる」
創世記六~九章をもとにした八月号の絵本『はこぶねをつくりなさい』を手にした子どもの第一声には感動。そしてその女の子の第二声。「神さまは、私たちを大好き。私たちも神さま、だい、だい、大好き。いいな、いいな、にこにこノアおじいさんとの箱舟ごっこ」子どもたちが、この絵本で一番伝えたかったことを、体取(理屈でなく、体でわかる)している、それもパッと見ただけで…には、驚き!
この絵本のお終いの場面を見ると、「きのうもきょうも いつまでも わたしたちは かみさまのもの」とのしめくくりの言葉。私がほっと頷くと、肩越しに子どもたちの声。「安心なんだ。みんな箱舟からおりてほっとしてるんじゃない?誰でもみんな安心したいんだね」「安心の贈り物を、あの虹で神さまは僕たちにお約束してくださったんだね、わかった?おじさん」「おじさんもわかったら、ノアおじいさんみたいに、いいお顔になれるよ」もう参りました。この子どもたちのいきいきとした息吹には。
そこで、私も少し、”自分のなかの子ども”にたちかえり、箱舟に乗せていただいた気分になったら、ある南の小島で、日本では見たこともない大空にかかる虹に出会ったことを思いだしました。私が思わず「レインボーブリッジ(虹の橋)」と叫ぶと、地元の子どもたちに「違うよ、おじさん。あれはレインボーゲート(虹の御門)だよ。神さまのお家の御門だよ」と言われたのでした。
そうだ、神さまのお家の御門は、虹なんだ。この絵本の画を見て、改めて実感しました。
どうか、皆さまも、この絵本で、”自分のなかの素直な子ども”にかえりましょう。神さまは、きっと、虹の門を開いて「いらっしゃい、「いらっしゃい」と待っていてくださるはずです。
※『にじのひろば』は、こどものせかいについている、おとうさま、おかあさま、先生がた向けの冊子です。絵本の作者による「絵本づくりの仕事場より」のほか、編集者の方などによる「この絵本をめくりながら」、エッセイ、詩などが綴られています。2020年度からは『ちいさなひろば』になっています。