2025年度なつやすみのはなたば
イエスさまのきせき
絵・加藤潤子
おいのり・景山あき子
おうちのかたへ・細井保路（カトリック司祭）
至光社
定価 375円 （税込）
幼稚園・保育園児向けのワークブックです。新約聖書のなかの『５つのパンと２匹の魚』『湖の上を歩かれたイエスさま』を
題材にしています。
描く、貼る、切る、折るなどの制作あそびを親子いっしょに楽しんでいただける内容で“思い出”にも“記録”にもなる一冊として毎年ご好評をいただいています。
なつやすみ期間のカレンダー付き ／ 7月7日〜8月31日
サイズ：たて 210mm × よこ 257mm
本文：12ページ
【 園向け直販冊子】
一般の方のご購入につきましては至光社さんへお問合せください。
https://www.shiko-sha.co.jp/news/n104953.html
お申し込みしめきり日 2025年6月末日
おうちのかたへ
奇跡の話は荒唐無稽です。でも、聖書に出て来るイエスさまの奇跡の話を読むと、２つのことに気づきます。
１つは、私たちは目の前のネガティブな状況にすぐとらわれてしまうということです。「ムリだ」「ダメだ」と思うのです。しかし、もう１つの態度があり得るのです。それは、「いいことがありますように」と強く願うことです。相手の幸せを願い続けて行動すれば、奇跡とまでは言えなくても、必ず良い結果が生まれて来ます。そして、本気で「いいことがありますように」と思いながら生きれば、奇跡も起こり得ることをイエスさまは示したかったのです。願いが叶わなかったという経験はたくさんあります。しかし、人の幸せを願う私たちの祈りはどこかで実ります。今の私の幸せは、親の祈りや、過去の人たちの強い思いのおかげであるに違いないのです。だとしたら、私たちは、わが子のためにも、未来のどこかの誰かのためにも、日々「いいことがありますように」と念じながら歩むべきです。「神さまはそれを望んでいるよ」とイエスさまはおっしゃりたかったに違いありません。
カトリック司祭 細井保路
あとがき
私はいつも心の中で奇跡を待っています。
目の前の常識や現実よりも、奇跡がおこることの方が本当のことみたいに。心配ごとは、私の頭の中をぐるぐる掻き回して苦しめたりするけれど、けっきょく心配した通りになることはなく、実際は…私が思いもよらなかった問題がやってくるのです！
思いもよらぬことこそ、私にとっては奇跡の種。そして奇跡とは、良いことなのです。いま私の目にどんなに苦しく見えても、かならず良くなると信じています。もしも、イエスさまに出会っていなければ… 奇跡をおこされる主はイエスさまだと、私は信じています。だから安心して、思いもよらぬことを待ち望むようになりました。
今年のなつやすみのはなたばのテーマは、イエスさまの奇跡を２つ！！
５つのパンと２匹の魚だけで、５千人に分け与えたイエスさま。
嵐の中、湖の上を歩いて弟子達のところへ行かれたイエスさま。
この２つの奇跡は、新約聖書のマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの４福音書に書かれています。繰り返し繰り返し、とても大切な奇跡なんですね。そして、マタイ・マルコ・ヨハネには、この２つの奇跡がセットのように続けて書かれていました。
マタイ14:14-34
マルコ6:35-53
ルカ9:11-17（５つのパンと２匹の魚のみ）
ヨハネ6:5-21
イエスさまはお腹を空かせている５千人の人々をみて、弟子達に「あなたがたで、あの人たちに何か食べるものをあげなさい。」と言われ、嵐の中、湖の上を歩いてくるイエスさまを幽霊だと思って怖がる弟子達に「恐るな。わたしだ。」とおっしゃいました。弟子達にあえて無茶苦茶なことばかり言うイエスさまはいじわる？ ではなくて、あなたにはできないでしょう？ ほら、ここにいるわたし（イエスさま）に頼って！と招いてくださっているのです。イエスさまは私たちを助けたくてしかたがないのに、私たちは自分でなんとかしなきゃと思ってしまいます。弟子たちは何度もイエスさまの奇跡を目の前で見ていたのに。
イエスさまは人には決してできない奇跡をたくさん行われました。イエスさまは、神の御子キリスト、そう、救世主（メシア）なのだから！ 神さまは私たちのために奇跡をおこしてくださいます。困難に直面したとき、ここに、神さまがともにおられる、ということを、わかってるつもりが自分でもがきすぎて忘れてしまっているのです。毎度、毎度、けっきょく、神さまの方から一方的に、手を差し伸べてくださり、私たちを救い出してくださいます。
それで彼らは、イエスを喜んで舟に迎えた。
舟はほどなく目的の地に着いた。
ヨハネの福音書 6:21 聖書より
加藤潤子
2025年５月